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OPERAラミノプラスティシステムを用いた 研究論文が掲載されました(山根健太郎先生・岡山医療センター)

Clin Med. 2024 Apr 10;13(8):2173. doi: 10.3390/jcm13082173

PMID: 38673446
 PMCID: PMC11050622
 DOI: 10.3390/jcm13082173

2024年4月10日 – シンフォニーメディカル株式会社(本社:京都府、以下「当社」)は、当社の「OPERAラミノプラスティシステム」を使用した手術技術に関する新しい研究論文が、医学専門誌『Journal of Clinical Medicine』に掲載されたことを発表いたします。本研究は、岡山医療センター によるもので、頚髄症に対する「外視鏡最小侵襲椎弓形成術」手術(以下「exLAP」)が急性術後期の臨床的転帰に与える影響について評価しています。

背景と目的

頚椎の疾患である頚髄症に対する治療として、従来から「拡大椎弓形成術」が広く行われています。しかし、従来の手術法には、術後の頚部痛や後弯変形といった合併症が伴うリスクがありました。本研究では、近年開発された拡大鏡「外視鏡」を使用し、最小侵襲での手術技術を用いた「外視鏡下最小侵襲椎弓形成術」(exLAP)を導入し、患者の術後の頚部痛の軽減を目指しました。

研究概要

本研究は、2023年3月から2023年11月にかけてC3〜C6レベルの椎弓形成術手術を受けた患者28名を対象とし、17名がexLAP(グループM)を、11名が従来法(グループH)を受けました。術後の頚部痛の評価には数値評価スケール(NRS)が用いられ、1週間にわたる鎮痛薬の使用頻度も追跡されました。その結果、exLAPを受けた患者では、すべての評価時点において頚部痛が従来法を受けた患者よりも有意に低いことが確認されました。また、鎮痛薬の使用頻度も減少傾向にありました。

手術技術の特長

exLAPでは、外視鏡カメラを手術フィールド上部に配置し、医師が3Dポラライズドグラスを着用して高精細モニターを通じて操作を行います。わずか30〜40mmの小切開から手術が行われるため、筋組織への負担が少なく、手術後の痛みを軽減する効果が期待できます。さらに、当社の「OPERAラミノプラスティシステム」ミニプレートが使用され、最小限の切開で高精度な固定が可能です。

図4. OPERAラミノプラスティシステムの図解:

(a) プレートの頭部は、椎弓を挟むように配置される。
(b) サポート部は、椎弓が厚すぎて挟み込めない場合、椎弓の側面に容易に挿入できる。
(c) プレートの上方部は、椎弓の形状に合わせて十分に曲がる。

図6. (a) OPERAラミノプラスティシステムは非常にコンパクトで、exLAPは後方の組織への侵襲が少ない。 (b) 従来の 椎弓形成術では筋肉や軟部組織へのダメージが大きい。

研究の意義

本研究は、exLAPが従来法に比べて頚部痛を有意に軽減し、患者のQOL向上に寄与する可能性を示しています。この成果は、医療機関における頚椎手術の標準治療法としてexLAPが導入されることを期待させるものであり、当社としても今後の臨床応用が広がることを目指しています。

著者のコメント

「従来の手術法では達成が難しかった術後の疼痛軽減が、exLAPにより実現可能となりました。この技術が将来的に、より多くの患者様に役立つことを願っています」と、本研究の著者である岡山医療センターの山根健太郎先生は述べています。

今後の展望

シンフォニーメディカル株式会社は、今後も安全性および臨床的効果の高い製品の開発に努め、患者の快適な生活と医療現場での手術の質の向上を支援してまいります。また、本研究での成果を活かし、さらなる臨床応用や技術の改良を進め、信頼される医療パートナーとしての役割を果たしてまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
シンフォニーメディカル株式会社

TEL:075-600-2077 FAX:075-600-2084 

参考資料: